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小売店の成功事例 アーカイブ

2001年06月29日

ビールの量り売り

●ガラス容器が貴重だったかつての日本を思い起こさせるビールの“量り売り”が一部で人気を集めているという。

ビール以外に清酒や焼酎なども量り売りされている。

このシステムは、これまで衛生上の理由からあまり行われてこなかったが、ある酒屋さんは初回にビンの保証代400円を払ってもらい、次からは空きビンを持参すれば洗浄済みの新しいビンにビールを詰めて渡すシステムを作り上げている。

●量り売りの、売る側のメリットとしては、

@粗利が高い。

A客とのコミュニケーションをとりやすい。

B客の手元にビンが残るのでリピート率が高くなる。

…といったことが挙げられる。

さらに量り売る商品を工場直送や地ビールなどにすれば、“話題性”もついてくるだろうし、また何よりエコロジーの風潮が高まっている現代にピッタリの販売システムだ。

●仕入れ先(メーカー)との商談さえクリアーできれば、プラス要素が多く詰まった販促手法といえよう。

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 ■□■ 見解

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●量り売りは何もお酒に特化したことではない。

例えば、化粧品やシャンプー・リンス、ジュースなど、とにかく「容器」に入るものであれば全てに可能性はある。

今はスーパーなどでも芳香剤の「詰め替え用」など人気を集めている。

接客の場面を作れる小売業にとっては、量り売りはコミュニケーションする絶好の機会となる。

●例えば、「1000円のビールを20%OFFの800円!」とするより
「容器代はいらないので800円!」の方が、客にとっては新鮮なのかもしれない。

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 ■□■ 総括

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●安売りのキャンペーンや価格の割引など、粗利を削って売上げを伸ばす方法もあるが、今の世の中単なる「キャンペーン」や「割引」という言葉の良い反応が返ってくるとは思えない。

別に量り売りでなくてもいいと思うが、キャンペーンの張り方、割引の仕方に一工夫さえすれば、消費者の心を揺さぶることが出来るのでは?

2001年08月15日

玩具店来店促進

●子供から大人まで幅広いファン層に支持されるリカちゃん人形。

某玩具店が面白いサービスを行っている。

店内地下1階の人形売り場にリカちゃんが住む架空の街をジオラマで再現し、その一部を分譲して一般に提供するというもの。

購入者はその土地に自分だけのミニチュアハウスを建てて『リカちゃんの隣人』気分を楽しめる。

●家は5種類、販売価格は200〜400円。

家は自由にペイントすることが出来、表札代わりにネーム入りの小さい旗を屋根に立てる。

購入すると3ヶ月間住人として登録となる。

購入は基本的に一世帯一軒。

購入時には架空の住民票の登録も行う。

住民票には夫婦・兄弟・カップル・ペットなどの名前を登録することができる。

またジオラマには冬には雪を積もらせるなど、四季の移り変わりに応じた細部の演出も行う。

●客層としてはOLやサラリーマンなど成人が多いという。

当然リカちゃんの家周辺が最も人気が高いようだ。

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 ■□■ 見解

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●販売価格から見て、このサービスでの利益というのは考えられない。

ポイントとしては自分の建てた家が「冬になったけどどうなっているのだろう。」という思いに引き寄せられる来店促進にある。

このサービスも「特に昼休みに立ち寄るOL層らの人気が高い」ことからもわかるように、クチコミ・話題作りを狙ったものだろう。

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 ■□■ 総括

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●少し大げさな話になるが、実際の家・土地分譲でもこういった“あそび心”は演出できないものか?

実際に「リカちゃんの家」を建てることは無理にしても、ネーミングやパンフレット作成時もその土地にまつわるエピソードや実話を物語調に演出する。

“あそび心”がもてはやされる時代。

またそういう層の人たちが結婚し、家を購入している。

“やすらぎ”を求める家には、ほんの少し「夢」があっていいのかもしれない。

2001年08月20日

ビジュアル・マーチャンダイジング

●メーカーA社が代理店と組んで、あるシリーズものの販促企画を行うことで自社商品の売上げを伸ばした。

量販店のゴンドラ・エンドのPOPを2週間ごとに取り替えるテーマ陳列である。

名称をVMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)という。

2週間ごと、つまり1年に26回のテーマアイデアと宣材ツールをセットで送りつけるのだ。

●しかし、A社以外にも多種多様な商品を取り扱う量販店にとってVMDは果たしてニーズがあるのか?

いくつかのチェーン店をあたってみると確かにそのニーズはあった。

店側としても季節ごとに店頭を活性化し、陳列のマンネリ化を避けたい。

しかし、店の売り場担当者はアイデアがないため、それが出来ない。

アイデアがあっても制作する余裕がない。結果、何も出来ない状態であったという。

店としてもそんな状況の中、メーカー側から販促セットが定期的に送られてくる。

それは、ありがたいことであった。

そして、そのセットはゴンドラ・エンドに合わせたもの。

A社の商品がエンドに1年を通して並び続け、それは7年間も続いたという。

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 ■□■ 見解

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●例えば大手量販店で全国にチェーン店が300あるとする。

300セットの販促ツールを作ると非常に制作単価が高くついてしまうのだ。

その点、メーカーの顧客店は多い。

数千個単位での発注により、安く制作することが可能なのだ。

A社のアイデアの勝利といえる。

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 ■□■ 総括

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●これを単にカレンダー販促の一種として片付けてしまうことはできない。

メーカーの思い、量販店の悩みや現状、一般消費者の立場などA社はあらゆる側面での調査を行った。

1つの商品を売るにしてもその経緯は様々。

実際このVMDという企画は過去のものらしいが、今の時代でも充分通用すると思う。

2001年09月19日

歩き方までアドバイス

●最近、女性の間で「足の疲れ」を気にする人が増えているという。

そんな中、スチュワーデスや販売員など長時間の立ち仕事につく若い女性から圧倒的な支持を得ている靴店が東京にある。

●『美と健康は足元から生まれる』をモットーに様々なサービスが用意されている。

顧客の足にフィットした靴を選んでくれることはもちろん、フットケアや歩き方の指導までしてくれる。

まず、来店客の足型をとり、タコや角質など足の状態を詳しくチェックする。

そのうえで、3.2ミリ刻み(通常5ミリ)85種類のサイズの中からぴったりのサイズを選んでくれる。

ただヒールの高さは足の健康を考えて1種類しか扱っていないがリピーターが数多く訪れるという。

●ではなぜ最近の女性は「足の疲れ」が気になるのか?

それは、最近の若者は歩くことが少なくなり、かかとの骨が細くてきゃしゃな足になっているかららしい。

これからは単に靴を売るだけではなく、足の『健康と美』をトータルに考えたフットサロンがますます女性の人気を集めそうだ。

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 ■□■ 総括

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●今回紹介したお店以外でも最近では様々な付随サービスを提供する靴店が増えてきているという。

靴を売る以外でも角質を削ったりツメの手入れをしたり…。

こういう業界でも今後二極化がすすんでいくだろう。

靴に思い入れを込めて購入する人と余計な講釈は必要とせず気軽に靴を購入したい人。

そのどちらにも的を絞りきれない中途半端な状況は淘汰されていくだろう。

2001年09月24日

田舎でも”売る”1

●岡山県の片田舎、高齢比率の高い人口24,000人の小さな町に、全国でも有数の売上げを誇る「化粧品・薬品販売店」がある。

売り場面積約330uの同店は年商4億7000万円を稼ぎ出す。

この数字がどれだけすごいかというと、都市部においても同規模の店なら2億円も売れば優良店とされることからも驚異的な売上げだということがわかる。

メーカー本部も、「この町でこんなに売るとは神業」と称賛する。

来店客数は多い日には800〜900人にも及ぶこの店の驚異的な売上げの秘密はどういうところにあるのだろうか?

●この店を支えているといっても過言ではない社長婦人は「お客様が気持ち良くなれる店作りが、他の店よりほんのちょっとできているだけ。」と謙遜する。

その“ほんの少し”を紹介していこう。

まず、お客様を必ず名前で呼ぶ。

「○○さん、いらっしゃい。」と迎え、『この店は、自分の店』と感じさせるのだ。もちろん従業員にも徹底させているが、どうしても名前を忘れてしまうこともあるという。

そういう場合の対処法も万全だ。

どうしても名前を思い出せない客が入ってきた場合、従業員同士、目で合図をし、一番若い従業員に「あのー、お名前伺ってもよろしいですか?」と尋ねさせる。

客が名乗った瞬間に別の従業員が「だめよ、○○さんにお名前伺うなんて!」とする。

新人が知らないだけで他の従業員はあなたのことを知っている、と思わせるのだ。

●もう1つ徹底していることは、お客様を何かしら誉めるということ。

お客様には“ここを誉めてほしい”というところが必ずある。

それを見つけ出し、「素敵なネックレスですね。」と話しかける。

もしおしゃれをしていなくても「いつもきれいな肌。」と言う。

商品説明より世間話にかける時間の方がずっと長いそうだ。

そして誉めることを繰り返していくうちに、客は誉められたくて、少しずつおしゃれをして来店するようになる。

やがて周囲の人にも「きれい」と言われる機会が増える。

客はお店に行くようになって、どんどんきれいになっていくのだ。

「誉めてばかりだと、ウソくさく思われないか。」と指摘する人もいるが、それは中途半端に誉めるかららしい。

『店は舞台、従業員は女優』と考え、徹底して誉める、という。

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 ■□■ 総括

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●やや文章が長くなったため、今回は「客を名前で呼ぶ」と「客を徹底して誉める」の2つに留めたいと思う。

次回さらに“田舎でも売る”ための手法を2つ紹介したいと思う。

このお店の場合、特に販促における媒体を使用しているわけでもなく驚異的な売上げを示している。

“心理作戦”とでもいうべきか。

あらゆるサービス業・営業マンに通用するアイデアだ。

2001年09月26日

田舎でも”売る”2

●前回に引き続き、“田舎でも売る”化粧品販売店の販促手法を今回も2つほどご紹介したいと思う。

1つ目は、商品の売り方にある。

同店では化粧品と薬を扱っているだけにそのアイテム数は相当な種類におよぶであろうが、買わせる“テクニック”として1度にたくさんの商品を薦めたりはしないという。

例えば、客が口紅を買ったとする。

その時はそれだけをレジで精算し、出口まで客を見送る。

そこでもし日差しが強かったら「ちゃんと日焼け対策はしてきた?」と声をかける。

客がいいえと答えると「じゃあ試供品でいいのがあるから今塗ってあげる。」
と再度店内に引き込む。

ここでの客の心理としては非常に自然な会話の中での誘いであり抵抗がない。

そして試供品を塗っている間、肌の手入れ方法などを話していると購入する確率が高いという。

●最後の事例は最近いろんな店で同様の手法が見られるが、売れ行きの良い商品を常に残し、悪い商品はすぐに引き揚げるよう心がけている。

ただ、先ほども述べたように商品数が膨大であるが故ちょっとした工夫をしている。

価格シールの値段の横に10とか11といった数字を記しているのだ。

これは仕入月を示すもの。

そして暇さえあれば店内を見て廻り動きの悪い商品を常にチェックしているのだ。

●社長婦人の言葉で締めたいと思う。

「田舎だと嘆いていても仕方がない。

むしろ顔見知りの客が多いからこそ出来る売り方を徹底すべき。

そうすれば田舎でも都市部に負けない商売が出来る!」

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 ■□■ 総括

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●2回にわたってお送りしてきたが、そのどれもに共通することは、お金がかかっていないということ。

これは非常に素晴らしいことだと思う。

当メルマガの意には反しているかもしれないがこういう売り方こそが商売の基本であり、理想であるのかもしれない。

お金をかけるから売れるわけではない。お金をかければ売る方法としての選択肢は増えるだろうが、その前に今現状で出来ることを最大限模索するべきだと思う。

2001年10月01日

ハートレター

●あるショッピングセンターで落ち込み気味の売上げ打開策として、みんなでもっとサンキューレターを出そうということが決まった。

同社ではそれを「ハートレター」と呼び、それまで1日1〜2通だったものをとにかく10通出そうと決意。

努力のかいあって数字が少しずつ伸び始めた。

●この「ハートレター」は本部で全ての内容をチェックする。

各店で書かれたものを全て本部にFAXするのだ。

それまで年間約4000通だったものが約4万7000通までに膨らんだ。

休みの日を入れない1人平均3.8通という数字。

ここで同社はいくつかの面白いデータを得ることが出来た。

普通DMの場合、レスポンス率は5〜10%と、波があるのに対してサンキューレターではほぼ確実に10%あるということ。

またサンキューレターの場合、毎日10通ほど書いていると2〜3ヶ月の間には最低1人は「近くに遊びに来たので。この間は葉書、ありがとう。」などの反応があるという。

●また社員の方にも変化が見られるという。

客から自分に対し反応が返ってくるわけだからどんどん気持ちが前向きになって葉書を書くようになる。

ではなぜこの会社は「ハートレター」を書くようになったのか?

同様のレターを同社のある部長がもらい、非常に感動したからだという。

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 ■□■ 総括

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●他社よりもレベルの高いサービスや差別化できる何かを模索することも非常に大切ではあるが、このようなどこにでもあるサンキューレターで売上げを伸ばしている会社もある。

人が売り、そして人が買う…方法は物真似でもいい、そこに真心があれば人は感動するのだ。

2001年10月10日

クリスマスショップ

●寒い時期にアイスクリーム、当り前の現代。

逆に街はアイスクリーム戦争のまっただ中。

売上げは4対6と夏にひけをとらない。

店によってはわざわざ真冬に店を開店させてインパクトを与えたりもしている。

「冬にどのくらい集客をはかれるか」が各アイスクリーム店の人気のバロメーターになっているそうだ。

●年間を通じて楽しめるアイスクリーム。

しかし冬の特定の期間のみ賑わうクリスマスをコンセプトに成功をおさめている店がある。

クリスマスツリーやオーナメントキャンドルを1年中売っている店なのだが話題が話題を呼び客が集まってくるという。

一時、入場制限をするほどの人気があった。

●一体何を買うのか?

来店客の9割を占める女性客はクリスマスキャンドルや飾り物などの小物を机の上や部屋に飾って楽しむのだという。

また食器やイラスト入りTシャツなどもギフトとして使われる場合も多いらしい。

シーズンオフで約1000アイテム、オンシーズンには2000アイテムにも及ぶという。

●この店はクリスマスショップだが、クリスマスの日を売っているわけではない。

クリスマスというモチーフを単品に生かして売る『クリスマス・キャラクターショップ』なのである。

1年にたった1度のクリスマスをバラしたり他のアイテムにくっつけたりすることでキャラクターとして1年中の生命力をもつことができた。

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 ■□■ 総括

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●クリスマスをキャラクターに見立てた時いくつかの利点が見られる。

1つは時代における流行廃りがないということ。

またクリスマスに対する一般市民のイメージが良いためそのまま店のイメージ向上にもつながりやすい。

オフシーズンには意外性のある商品としてオンシーズンには主力商品として、年間販売計画が立てやすいということ、等。

店のコンセプトを決め、テーマを持つことで店が生命をもつ。

2001年11月07日

使用時体験の提供

●アメリカの流通業の歴史を見ると1830年頃にスペシャリティストア(専門店)という小売店が登場する。

1900年くらいには百貨店、1950年くらいにはディスカウントストア、1970年にホームセンター、そして1985年頃からカテゴリーキラーという新しい大型店が登場、1988年ぐらいからパワーセンターの走りが始まる。

この歴史の流れの中で現在のアメリカは百貨店や量販店がかなり苦しい状況である。

しかし1830年頃に登場したスペシャリティ(専門店)は、狭い店でありながら今もなお生き続けている。

●ここでアメリカの、あるスペシャリティストアの話をしてみたいと思う。

業種はおもちゃ屋さん。

ここではすべてのおもちゃをお客様に触れさせる。

一緒に遊んでくれる楽しい店なのだ。

これは「使用時体験を提供する」という独自の固有の長所となる。

一方大型おもちゃ専門店は袋は破いちゃいけないし、箱ものはセロテープがかかってる。

ゲームソフトにいたっては現物がなくてカードみたいなものがあるのみ。

使用時体験がほとんどできないのだ。

●これを別の業種にあてはめると、服は試着、靴は試し履き、と一見思うのだが、それ以上に使用時体験を追求できないものか?

靴は足に合うから、で決めても実際30分くらい歩かないと本当に合ってるかどうかわからない。

アメリカのスポーツシューズの店では店内にバスケットコーナーがあり、お客様に自由に走ってもらえる。

これならよく分かる。

試食にしても日本の売らんかなのキャンペーンと違い、店内全ての食品を試食させてくれる店もあるという。

本当の使用時体験の提供こそが“スぺシャリティストア”をいまだに生き残らせている理由かもしれない。

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 ■□■ 総括

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●スーパーの試食は非常に食べにくい。

理由は1店内に試食コーナーが1〜2ヶ所しかないからではないか?

1店内に10ヶ所ほどもあれば気がねなく食べることができる。

しかもスーパーに行くのはほとんど食事前。

お腹が空いてるからもちろん“おいしく”感じるだろう。

またそういう“遊び”のスペースがあるとついつい来店してしまう。

もっと多くの試食コーナーを設けてもよいのにと思ってしまう。

2001年11月09日

店内の楽しい演出

●今回は、お店の中で出来る『楽しい演出』について話してみたいと思う。

前回も出てきたバスケットコートが設置されているアメリカのスポーツシューズのお店では、店内通路の角々に7ヶ所ほどゲームが置いてある。

例えば、パンチングボールもその1つ。

お金のかからない単なる器具だが、面白いのはマイク・タイソンは何キロと書かれてある。

●隣に行くと、ゴムのマットがあり、ここで飛び跳ねろと書いてある。

そうするとジャンプしてから地面につくまでの滞空時間がでてくる。

マイケル・ジョーダンは1.1秒と表示されている。

誰でも世界一とは比較してみたいのか、みんな試している。

このような『楽しい演出』が店内のいたるところにあるため、この店は家族連れでいつも賑わっているという。

●商店街などのイベントでも、こういったことを応用して、ある一角に握力計や背筋計などを置き、右手の握力と左手の握力と背筋力の合計を表示して、ベスト5には景品を差し上げる、といったコーナーを設ける。

上位10人くらいまでの名前と記録を表示し、その人たちより良い記録が出た場合、10位の方は外され上位10人に登録・表示される。

たいした企画ではないのだが、客が持っている競争心とか、子供の前で父親の権威を示したい気持ちを刺激することは出来る。

お金をかけなくても、こういったなにげないものに、世のお父さん達は張りきるものだ。

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 ■□■ 総括

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●家族で買い物、こういう時父親は店内ですることがあまりないという場合が多い。

今回話した器具の設置などは、そういう父親たちの手持ち無沙汰解消のためだけではない。

きっと来店促進のポイントにもなるはず。

よくデパートなどに授乳室や保育室などがあるのも同じ理由から。

それ自体は何の利益も生まないのだが、来店促進の確かな理由になっている場合が多い。

なぜなのか?

今や車で少し出かければ、同じ商品を売っている店はいくらでもある。

そこに差をつけるのだ。これを差別化という。

2001年11月26日

レディース向けサービス 

●レディースデー、レディースサービス、レディースプラン・・・

サービス業や飲食業などで女性を優遇する手法が増え続けている。

なぜ、女性なのか?

こういった手法は今に始まったことではない。

それでも女性優遇。

どうやら女性と男性は根本的に異なる消費行動を取るようだ。

この点を今日は説明していこうと思う。

●レディースサービスには様々なものがあるが、ここでそのいくつかを紹介したいと思う。

まず、飛行機会社スカイマークエアラインズは昼の2便を対象に女性客に化粧品やチョコレートをサービスする企画を実施。

「もともと他社よりも女性客の比率は高いが、さらに増やす」ことが狙い。

競馬の世界でも、桜花賞、オークス、エリザベス女王杯の日をレディースデーとし、通常200円の入場料を女性は100円に。

また野球場の西武ドームもシーズン中、月1回のレディースデーを実施。

通常1600円の外野席を女性は500円に。

他には、ガソリンスタンドでは女性客に限って洗車サービスやティッシュプレゼント、パチンコ店では女性客には出やすくするケースとストッキングをプレゼントなど、多種多様だ。

●東京の映画館では毎週水曜日をレディースデーとし、通常1800円を1000円にしている。

レディースデーを導入して1年半。

「入場者の総数を増やす効果が出ているかどうかの判断は難しい。」という。

映画にはヒット作とそうでないものの客の入りが何倍も違うため見極めにくいのだ。

しかし、曜日別の客の入りには明らかな変化が見られる。

導入前は平日(月〜金曜)はほぼ同水準で肩を並べていたのに現在は水曜だけが突出し、他の曜日の2倍に達するという。

それでも総数が膨らんだとは即断できない。

月〜金曜の一定レベルに土・日突出型から水・土・日突出型へシフトが進んだ可能性が高い。

●それでは女性ターゲットのサービスが、なぜこれほど増え続けているのか?

「男は概して保守的で臆病なのに対し、女性は新しい経験を求める気持ちが強い。

また女性の方が経験を求める気持ちが強い。

さらに女性の方が経験の伝達に積極的だし、巧みでもある。

料金を割り引いたり特典をつけるのは“経験”の機会を提供することになる。

ビジネスとしては理にかなっている。」

と専門家の弁。

ここで面白い事例がある。

大阪のある映画館が毎週水曜のレディースデーに加え、火曜のメンズデーを設けたが、入場者数に大きな変化は見られなかったという。

どうやら女性は自分の気に入った店やサービスを人に薦めるが、男性客は気に入った
ものは人に薦めるどころか秘密にしたがる習性があるようだ。

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 ■□■ 総括

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●販促プロモーションにおいては、地域性であったり、性別、年齢など、照準を絞り、行うことが適切。

例えば新築マンションにリフォームのチラシをポスティングしてもほとんど反応はないだろう。

「ただチラシを打てばいい。」「ただ雑誌に広告を載せれば売れる。」は大間違い。

その前準備を怠ってはならない。

2002年03月06日

24営業営業を吟味する 

●時代のニーズに合った形で、コンビニが登場した。

一時はどの店も売上げを伸ばし盛況を誇っていたが最近ではライバル店との熾烈な競争により売上げ低迷、撤退を余儀なくされる店も多く見られるようになってきた。

ここで考えたいのがなぜコンビニが売れたのか?ということ。

もちろんその最大の要因は24時間いつ行ってもお店があいていることが挙げられると思う。

24時間営業というのは1つのサービスになる。

●では逆に24時間どころか平日もあいておらず、週末の土日しかあいていない店があったらどうだろうか?

こういう店ではいつでもあいているという差別化が出来ないかわりに、土日しかあいていないという希少価値が生まれるようだ。

実際、土日営業のディスカウントストアーや土曜日のみ営業のお肉屋さんが存在し売上げを伸ばしているという。

●そこにはもちろん様々な努力や工夫がなされている。

一般に業務用といわれる鹿やカエルの肉などを販売し話題作りをしたり、営業日は役職に関係なく全社員が店頭に出ることを義務付けていたり。

またお肉屋さんは元々卸業者が経営しているため、客にとって安いのではというイメージ作りにも成功していると思う。

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 ■□■ 総括

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●スーパーなどでもよく24時間営業にすることで売上げ増を計画する場合があると思う。

たしかに売上げは増加するだろう。

しかしどうしても深夜にもスタッフをいれなければならないため一般に利益率は下がるという。

人件費のみならず光熱費や、なんといっても客が昼の場合と全く異なるため品揃えから変えなければならない。

海外などでは深夜帯はレジスタッフを常設していない店が多いという。

その他深夜営業における防犯システムも完備しておかなければならないなど様々な要素を吟味していかなければならない。

どうやら24時間営業が最高のサービスでもなさそうだ。

2002年03月13日

実演販売

●デパートなどに行くと時々実演販売を見ることがある。

数人の主婦が周りを囲み、販売するおじちゃんの説明に見入っている。

元々ショッピングとは“楽しむ”という側面もあるわけだからこのような販売形式が成り立っているのだろう。

おじちゃんの説明を聞いていると、必ずしも欲しい商品でもないのについつい買ってしまうなんてこともままあるだろう。

「聞いているとなんだか欲しくなってしまう」

まさに巧みな話術によるところが大きい。

●長年実演販売を専門にしている達人が明かす実演販売の4つのポイントを紹介したいと思う。

1つ目は自商品の優れた点を他社製品と比較して見せながらアピールし、興味を持ってもらうこと。

2つ目は客に実際に商品を触らせることで、安心感と親近感を持ってもらう。

3つ目には信頼感を持ってもらうため実演中には汗は拭かないこと。

さらに実演に際してはきちんと納得して購入してもらうことを心がけているという。

●これは何も実演販売のみにいえることでもない。

実際の店頭においても重要なことだといえる。

何かにつけでしゃばってくる店員はどうかと思うが、客が求めてきたならば、誠実に丁寧にお答えする。

そこにひたむきな姿勢があれば「あ、ここで買おう!」となる。

買う側にしてみれば自分の財布からお金を渡すわけだからある意味、真剣勝負といえる。

それに対し店員の応対がいい加減であればすぐにそっぽを向かれるだろう。

●実演販売の達人はもう1つ大きな努力をしている。

客のほとんどが主婦であるため、帰宅後奥さんの前で実演リハーサルを繰り返すという。

自分で努力して話している説明でも主婦の目に触れるとアラがでてくるのだろう。

この真剣な努力が年間売上げを数億円にしている。

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 ■□■ 総括

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●よく行列のできるラーメン店があるが人はなぜ並んでまで食べたいと思うのだろうか?

理由としては美味しいからというのがあるだろうが、食べたこともないのに並んでいる人もいると思う。

その人たちの理由は「人が並んでるから」という部分もいくらかあるだろう。

お店も同様。

そこに人たかりがあって活気があれば人は自然と寄って来るもの。

店内販売を店頭販売主体に変えてみるのも面白いかもしれない。

2002年03月25日

最後の販売チャンス 

●コンビニに行くとレジ横に液晶ディスプレイがあり、何やら新商品や人気商品の動画広告が映し出されている。

店員に商品を渡しレジで計算している間や袋詰め、レンジでチンなどの間についつい見てしまう。

なぜ見てしまうのか?

「他にすることがないから。」これに尽きる。 

しかしこの映像広告は店側にとっては非常に重要なポイントとして映し出されている立派な販促手法なのだ。

●コンビニの映像以外にレジまわりには“ついで買い”を促す様々な商品が並ぶ。

お菓子やボールペン、週刊誌等々。

これらはいずれもレジ前で“ついで買い”を促すための商品となる。

つまり店側にとっての最後の販売チャンスというわけだ。

多くのコンビニのレジ前にはガム売場があると思う。

これも同様の発想から。

●スーパーやファミリーレストランでもこの手法は用いられている。

レジというのは客が必ず立ち寄るところなので注目率は高い。

中には自社ブランドのお菓子を40種類はど並べている店もある。

そしてその商品は長期にわたって動かさない。

一度味に納得していただけたら継続して購入してもらえる可能性が高いという。

本屋さんにおいてもトランプゲームのようなちょっとした玩具雑貨がよく目に入る。

●よく「ヒット商品」といわれるものがあるが最近の傾向として販売後すぐに売上げがピークに達し、2週間もすれば飽きられるパターンが多いという。

こういった商品も“レジ横”向きといえる。

発売初日の販売動向で「これは売れる!」と判断できたものは積極的にレジ横に陳列するといいだろう。

どうせ短いスパンでブームが消えてしまうのであれば、そのブームの波に最大限に乗ることをお薦めしたい。

●客というのはあれとこれを買おう、と思い描きながら買い物に行く。

しかし、実際に店に入ってみると別な商品も必要であったことに気付くことがある。

実際の商品を見ることで忘れていた必需品を購入する。

レジ横の場合必ずしも必需品でなくていい。

「ついでに買っておこうか」と思える商品(ストッキングなど日常定期的に購入するものや低価格のお菓子など)をラインナップとして並べてみよう。

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 ■□■ 総括

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●レジ横は非常に有効な販売スペースといえる。

「客が必ず通過する」点と「その場所に少なからず立ち止まる」点からも注目ポイントといえる。

スーパーなどにおいてはミニサイズの「明日の特売品」などのチラシを設置しててもいいのでは?

なにせ相手はヒマなのだから。

この心理状況は電車の車内吊り広告と似ている。

最後の販売チャンススペースにまずは売れ筋商品を並べてみよう。

1ヶ月くらいのデータを取ると「よく売れる商品」と「あまり売れない商品」に分別されていくだろう。

「あまり売れない商品」は別の商品に変更し、それを繰り返す。

これで「よく売れる」スペースが出来上がる。

2002年04月05日

本当の限定品

●「今週末、土日限りの完全限定品」
という見出しのチラシを毎週のように折り込んでいる店って多いなぁと思う。

例えばビールの特売などで完全限定とうたっていながら、結局毎週末には同価格での特売を行っている場合が多い。

これは同業他店との価格競争のため仕方ない部分もあるだろうが、そこに表記されている「完全限定品」に魅力は感じられない。

●“売れる”商品であれば、売れ続ける限り売りたいと誰もが思うだろう。

しかし今注目を集めている衣料店では全く逆の路線を確立している。

圧倒的に売れ筋商品であるレースのブラウスや一週間に200枚も売れていた商品も一定期間で完全に新商品と切り替える戦法。

棚に置いておきさえすればどんどん売れていく商品にもかかわらず、そこに例外はない。

しかし、この店は常に若い女性客でごった返しているという。

●客心理から見た場合いくつかの意見があげられる。

「いつも違う商品があるから楽しい。」「2週間でなくなるのであれば今買っておかないと!」などなど。

一般の店で見られる在庫処分品なども一切置いてない。

一見「在庫となるより安くても売り切った方がいい」と考えがちだが、案外これが大きなマイナス要因になっている場合がある。

まずは在庫品を目立つ場所に並べることで新商品の店頭アピールを邪魔している。

また客も「今買うより1ヶ月後の方が安くなるかも」という買い控え現象を引き起こすことにもなりかねない。

まさに悪循環である。

●このように本当の意味で「限定品」の意味を持つ、この商法は一度波に乗れば飛躍的に売り上げを伸ばすことができるが、そこに至るまでの準備もまた大変である。

常に客に受け入れられる商品開発・仕入れ、スタッフの商品知識導入部分など…。

また、なんといっても次に出す商品が必ず売れるとは限らない。

常に勝負していく“店の力”が必要となってくる。

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 ■□■ 総括

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●今の日本の傾向としては「限定品」ブームといえる。

メーカー自体が数量限定して販売している商品や期間を区切った限定セットなど、実際売れている商品は多い。

チラシなどの媒体にそれらの告知をするのであれば、なるべく説得力のある商品を選出したいものだ。

本当に限定ではない「限定品」や、あまり安くない「お買得品」を載せてまで広告を出す必要性がどこにあるのだろうか。

2002年05月02日

特化する 

●小売りは2極化を迎えようとしている。

「品揃え充実!何でもあります」タイプと「これしかありません!でもこだわりが違います」タイプ。

要は他店には負けない品揃えで勝負する店と、限定された種類のものに特化する店。

衣料店で面白い事例があったので紹介したいと思う。

●レデイス向けの“白い”シャツに限定している店がある。

なぜ白なのか?

シャツといえばファッションの中で核となるアイテムだ。

白には非常に難しい面がある。

汚れやシミが目立ち、縫製も難しい色といわれる。

しかし、白こそスカートやパンツといった他のアイテムとの組み合わせが最も幅広くできる色ともいえる。

オーナーは白を基本色とすることで、白にこだわりを持つ女性の集客に成功している。

一見、色を限定しているようではあるが、一般に白を嫌いという人もあまり聞いたことがない。

白に限定することで店の特徴をアピールしつつ、その実最も幅広く人気のある色を選んでいる点が上手くマッチされていると思う。

●またある靴下の専門店ではなんと1800色のカラーバリエーションをもつ靴下が揃っている。

ここでは靴下に特化しているわけだが、同時に1800色というダイナミックな部分も併せ持つ。

最近ではこのように1つの商品をカラーバリエーション化して売り出すパターンが増えてきた。

先ほどの白とは対照的に赤でもない紫でもない“赤よりの赤紫”が好き、という人もいるだろう。

客の嗜好が細分化されてきた。

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 ■□■ 総括

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●白と同様に好まれる色に黒がある。

もちろん黒をテーマにシャツの店を出してもいいが、それ以上に商品ジャンルの幅を広げてもいいと思う。

スカートやパーカーなどはもちろん、傘や靴などあらゆるジャンルの「黒い商品」が揃うなんていうのも面白い。

店の特徴が浮き彫りにされればされるほどクチコミとしても伝播しやすいだろう。

2002年06月26日

トイレに気をつけて!

●小売業の場合、商品を売るためには来店してもらう必要がある(通販などを除いて)。

来店してもらうためには、当り前の話だが「店に行きたい。」と思わせなくてはならない。

「それが難しいから苦労してるんだよ!」

と思われた方、もう少し読み続けていただきたい。

どうしても「店に行きたい」方向から考えると商品ラインナップや社員教育など多岐にわたってしまうが、今回は「こういう店には行きたくない」というマイナスポイントをつぶすことで、結果的に来店促進を向上させる部分を考えてみたい。

●実際に利益を生むことはないが、来店する上で最も重要部分とされる「トイレ」について考えてみたい。

場所が場所だけに客からもクレームがあがりにくい部分であるため、ないがしろにされがちだが「トイレ」に対する不信感により来店減少になっている場合が案外少なくないという。

これは完全に見えない部分だと言える。

ある調査では飲食店のトイレが汚いというだけで「今後あまり利用したくない」と回答した人が8割にもなったというから驚きだ。

●よりトイレを使用する頻度の高い女性にいたっては、いくらきれいなトイレでも男女共用だったら二度と行きたくないという意見もある。

また障害のある方への配慮やおむつ交換のための専用シートなども必要であろう。

こういった傾向は日々高まっておりメーカーからもマイナスイオンを放出し室内の臭いを速やかに脱臭するトイレなど多くの新商品が開発されている。

経費との兼ね合いもあるだろうが、充分に気をつけてほしい部分だと言える。

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 ■□■ 総括

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●以前にもトイレへのサンプリングBOX設置という話があったが、トイレは十分に販売促進の“場”としても活用できると思う。

何せ用をたす以外にすることのない時間と空間なだけに、そこでキャンペーンの告知やカード会員の説明などをポスターやモニター設置などで考えてもいいのでは?

せっかく金をかけてきれいにしたトイレであれば、少しでも販促的用途を模索することをおすすめする。

2002年07月31日

個人経営の自転車屋さん物語A

●前回の続きとして「個人経営の自転車屋さん」の話を進めていこう。

同店のサービスには他にも多くのものがあり、例えば1ドル(約120円)以下の商品は全て無料とした。

それを年内のコストに置き換えると約100ドル(1万2千円)という数字が出てきた。

この程度の額で客から長期にわたる信頼を得られるのであれば安いものという考え。

様々な広告などに比べても断然コストは安く抑えられる上、広告以上の効果が得られたという。

●「30日テスト走行」というものもある。

これは30日間、実際に自転車に乗った後で、気に入らなければ他の種類のものと交換できるというもの。

また顧客管理も徹底している。

POSを利用したものだが例えばメーカー等から割引商品が入ったり、思わぬ在庫が出てしまった場合など、どの商品をどの客に連絡すればいいかが全て把握されている。

例えばLサイズのバイクショーツの在庫が残った場合、過去にLサイズの自転車を買った人全員に割引券付きのDMを送ったり、3年前にベビーシートを買った所は子供用自転車のDMを送付するなど。

●店内にはコーヒーを無料で飲むことができるカウンターが設置されてある。

客は買物ついでや修理の待ち時間の間に本格派のコーヒーを楽しむことができる。

他に、社員の士気を高める意味合いから年に1度店を完全に閉めて1日だけ社員旅行に行くという。

もし、この日に店が閉まっていることで迷惑がかかった場合には、次回購入時に10%の値引きをするという。

店の休みまで販促的に利用するのだからすごいの一言。

●それまで同店の競合相手であった店が、倒産した場合、競合店の電話先にもある仕掛けをしている。

その店は閉店したことと併せて、引き続き自転車に関することはこちらまでというアナウンスを流すのだ。

このコストは月に200ドル程度で可能だという。

●同店は徹底したサービス業を展開し、今では全米で最大の販売会社へと成長した。

冒頭(前回)でも話したが、近所に大型店が進出してきたからといってその全ての面において“不利”になる考え方はどうも正しくないようだ。

個人ならではの様々なアイデアで大型店以上の企業へと成長した自転車屋さん物語だった。

個人経営の自転車屋さん物語A

●前回の続きとして「個人経営の自転車屋さん」の話を進めていこう。

同店のサービスには他にも多くのものがあり、例えば1ドル(約120円)以下の商品は全て無料とした。

それを年内のコストに置き換えると約100ドル(1万2千円)という数字が出てきた。

この程度の額で客から長期にわたる信頼を得られるのであれば安いものという考え。

様々な広告などに比べても断然コストは安く抑えられる上、広告以上の効果が得られたという。

●「30日テスト走行」というものもある。

これは30日間、実際に自転車に乗った後で、気に入らなければ他の種類のものと交換できるというもの。

また顧客管理も徹底している。

POSを利用したものだが例えばメーカー等から割引商品が入ったり、思わぬ在庫が出てしまった場合など、どの商品をどの客に連絡すればいいかが全て把握されている。

例えばLサイズのバイクショーツの在庫が残った場合、過去にLサイズの自転車を買った人全員に割引券付きのDMを送ったり、3年前にベビーシートを買った所は子供用自転車のDMを送付するなど。

●店内にはコーヒーを無料で飲むことができるカウンターが設置されてある。

客は買物ついでや修理の待ち時間の間に本格派のコーヒーを楽しむことができる。

他に、社員の士気を高める意味合いから年に1度店を完全に閉めて1日だけ社員旅行に行くという。

もし、この日に店が閉まっていることで迷惑がかかった場合には、次回購入時に10%の値引きをするという。

店の休みまで販促的に利用するのだからすごいの一言。

●それまで同店の競合相手であった店が、倒産した場合、競合店の電話先にもある仕掛けをしている。

その店は閉店したことと併せて、引き続き自転車に関することはこちらまでというアナウンスを流すのだ。

このコストは月に200ドル程度で可能だという。

●同店は徹底したサービス業を展開し、今では全米で最大の販売会社へと成長した。

冒頭(前回)でも話したが、近所に大型店が進出してきたからといってその全ての面において“不利”になる考え方はどうも正しくないようだ。

個人ならではの様々なアイデアで大型店以上の企業へと成長した自転車屋さん物語だった。

2002年10月02日

消費者参加型広告

●「こんな商品あったらいいのにな」という願望をかなえるべく、最近よく見られるのが「消費者参加型」の商品開発。

これまでは、メーカーが開発してきた商品をバイヤーが仕入れ、販売していたが、客の嗜好も多様化してきている現代では、より消費者の声が反映された商品が求められてきている。

実際メーカー側にもこの意識は強く、一般消費者の意見を収集する目的で、意見交換会なども行われているようだ。

●そんな中、あるトップデパートでも消費者のニーズに応え、個性的な品揃えにつなげる目的で買い物バッグの開発を始めた。

企画・開発に参加する消費者は「商品開発パートナー」と名付け、男女十人ほどを募集する。

ここまではよくある話だが、同デパートの企画では商品販売に際して、店頭の看板やチラシなどのいわゆる販促媒体に、参加していただいたパートナーの名前や顔写真を入れることも予定しているという。

このような表現をすることで、二つの効果が得られるだろう。

一つは、名前や写真が載る以上、参加するパートナーも気が抜けないという点。

つまり商品の開発意識が高まることから、より消費者のニーズに合った商品開発が出来るというメリット。

もう一つは単純に広告としての面白さ。

地元の消費者が紙面に載るわけだから注目率という点では非常に高い効果が得られるのではなかろうか。

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 ■□■ 総括

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●以前にも、紹介したことがあると思うが、チラシに消費者を参加させる方法として、「チビッ子バーゲン」などで、地元のチビッ子モデルを募集し、掲載するというアイデアがあった。

最近では、(プロの)モデルを使用したチラシも少なくなり、台所事情の苦しさを切実に物語っている。

チビッ子モデル募集であればそうした(プロ)モデル代という経費が削減される。

しかしながら、いくらモデル代がいらなくなるといっても、募集における小イベントの開催費や、参加景品代など、目に見えない部分での出費が多いというのが実情ののようだ。

なにはともあれ、消費者を商品開発に参加させることで、複数のメリットが得られる今回の企画は一度試してみてもよいのでは?

2002年10月16日

VS方式

●品揃え充実、…でも売上げが上がらない理由の一つに、商品の選びにくさはないだろうか?

例えば、消費者がある文房具屋さんへ行ったとする。

そこには大抵、「筆記具」コーナーや「ノート」コーナーなど多くの商品がジャンル別にカテゴライズされているはず。

その区分けがうまくいってない場合は客にとって商品探しが大変な労力となり、苦痛となってしまう。

全く同じ商品を同じ価格で販売していても、そういった整理がキチンとなされてない店は“買い物しにくい”店となってしまう。

●今年のお中元戦線で東京のデパートがこだわりギフトを「VS方式」で展開した。

例えば「日本酒古酒VS焼酎古酒」や「京野菜VSイタリア野菜」といった具合に店側でVSテーマを設け、商品を並べる方法をとった。

このVS方式は古くから使用されている手法だが、客にとっては商品の区分けが分かりやすいばかりでなく一種のゲーム感覚=買う楽しみも与えることができる。

●「VS方式」を用いることで、相手商品を意識したコメントカード設置により、商品独自の特徴もうまくアピールできる。

お中元やお歳暮といえば、毎年の定例行事であり、もらう側以上に贈る側に商品選びの難しさが感じられるようだ。

そういう状況からもこういったジャンル分けは選びやすい印象を受けるだろう。

陳列棚の配置換えだけでなく、「VS方式」のような“遊び”が店に変化をつけ、販売促進にもつながるだろう。

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 ■□■ 総括

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●「VS方式」は何も物販に限ったことではない。

以前にも記したと思うが、ホテルニューオータニ長岡では料理人をベテランと若手に分けての「VS方式」をとり入れて成功した。

元来、勝負ごとの好きな人間の性質を生かしたこの手法は商品を特徴づけるには有効だろう。

販促媒体である折込チラシなどでも、10の商品を理路整然と並べるよりも、2商品ずつ5つの「VSテーマ」で競わせたり、5商品ずつ1つの「VSテーマ」でジャンル分けしてもよい。

決して新しいアイデアではないが、商品の特徴をクローズアップできる有効な手法として覚えておいてほしい。

2003年01月07日

広告とMAPの役目を果たす媒体

●個人商店が次々に店を閉めていく一方で、そのシェアを拡大していっている巨大ショッピングモール。

一ヶ所で欲しいものが何でも揃うのでその利便性に人気が高い。

しかしそういったショッピングモールに一つ難を言えば、モール自体が大きすぎてどこにどういった店があるのか、特に初来店した人にとってはわかりづらいこと。

このわかりづらさを最近流行りのカード型広告媒体を利用して好評を得ているショッピングモールがある。

●よく街角で飲食店を中心とした名刺サイズのカードを設置しているボードを見かけると思うが、それをそのまま1つのショッピングモール内に設置した。

カードを入れるボックスは14ヶ所でカードボックスの中央部分にはモール内のMAPが掲載されている。

カードはもちろん誰でも自由に持ち帰ることができる。

表面には店のロゴとコンセプト。

裏面には略図MAPの他、営業時間やメールアドレス、電話番号といった連絡先が明記されている。

こういったボードがモール内の主要7ヶ所に設置されている。

●ここまでみれば簡単なことのようにも思えるが、カード型に至るまでには様々な試行錯誤があった。

当初はA5サイズのミニチラシを各店ごとに作成していたが飲食店以外には不評だったという。

結局、飲食店以外ではチラシで表現することがあまりないのだろう。

飲食店であればメニューをずらりと揃えるだけでもチラシの意味があるが、他業種ではやはり、店に来てもらって初めて商品の価値判断がしやすいことがあげられる。

そこで行き着いたカード型。

7ヶ所のボード以外にも店置きにも使用できるとあって客・店両方から好評だという。

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 ■□■ 総括

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●カード型広告の特徴は何といっても持ち帰りやすさにあるだろう。

しかしながら、実際にはカードを手にした場所から店はだいぶ離れた距離にあるなんてことも珍しくない。

速効性を高める意味からもこうした表現方法はショッピングモールに向いている。

もちろん、今なにかと騒がれている商店街にも導入してみる価値はおおいにありそうだ。

これが消費者の間で定着していけば「いつでもショッピング前にお得情報を入手できる店」というイメージが浸透していくだろう。

2003年02月23日

大学生による手配りビラ

●週末の街頭でよく見かける手配りビラ。

新規店舗のオープン告知や安売りキャンペーンの告知などを道行く消費者に懸命に配っているようだが、最近ではその反応率も下がりつつあり、さらにはビラを必要としない消費者がそのまま街中で捨てるといったゴミ問題にまで発展している。

しかし、そういった低迷気味にある手配りビラもアイデア次第で見事に効力を持つ販促策となり得る。

●東京・原宿にオープンしたスポーツ店が大学チーム対抗戦形式で手配りビラのイベントを開催したのだ。

同店の主要顧客となる各大学のスポーツサークルに応募を呼びかけ、各5名ずつの10チーム50人を募った。

各チームはスポーツ店で用意したビラを指定場所で道行く消費者に配り、そのビラをもとに来店した客数で勝敗を決めた。

●当然どのチームが配ったビラか一目でわかるように10色のビラを用意。

来店した客数が最も多かったチームには賞金10万円を進呈。

また参加チームにはバイト料として別途2万5千円ずつが支給された。

ここで気になるのが先にも述べたゴミ問題。

しかし、ここにも特筆もののアイデアが施されてあり、捨てられたビラがよそのチームに拾われると減点となる要素を設けた。

優勝チームが実際に客を引っ張ってきた数は約400人。

10チーム合計では約3000人にも上ったという。

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 ■□■ 総括

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●このイベントには興味深い点がいくつかある。

ひとつは実際に参加した大学生自身がその後も優良顧客になってくれる可能性が高い点。

また、比較的時間に余裕にある(失礼!)大学生のことだからこういった遊び感覚あふれるバイトは大好き。

きっと親兄弟や知人にも(勝負のため)来店するようふれこんでいたはずだ。

実際のビラを使わない部分でも多大なクチコミ効果が期待できる。

またメイン客層が若い年代にあるスポーツ店にとって、こういった遊び心を持つ店という認識はプラスに作用されるだろう。

これまでの形で手配りスタッフを依頼していたとしたら経費的にはもう少し安く抑えられていたかもしれないが、その後の経営を考えた時、より効率の良い販促策を採用したと思う。

2003年07月14日

個人家電店の販売商材拡大作戦

●家電業界では大企業の価格競争が激化しており、個人店は相次ぐ売上減少、閉鎖に追い込まれている。

当『販促アイデア大全集』でも何度か個人家電店の事例は紹介してきたが、大手には真似のできないサービス、特別な品揃えで生き残っている店も増えつつある。

東京の小電気店を組織する電商ネットの販売スタイルが面白いのでご紹介したいと思う。

●「行き届いたサービスと接客という地域密着の良さを生かすことができれば活路はある」

として、デザインが優れた輸入家電や地方都市では手に入りにくい雑貨類を差別化商材として扱っている。

またさらにはベンチャー企業の個性的な商品を探し出し販売もしている。

例えば在宅医療機器を扱うベンチャー企業の在宅採血セットなど販売の際に説明を要する商材など、なかなか大手では取り扱いが難しい商品も取り揃える。

●ビデオ、CD業界の大手TSUTAYAやゲオなどはあ、書籍も取り扱い、その売上げを伸ばしている。

その理由としてお客の年齢層という共通項と共に、「情報」という各々の商品の共通項が挙げられる。

どういうことかというと、ビデオやCDを“借りる”ということは、その映像なり音楽という固形化されてえいない情報を得ることとなる。

書籍も同様で、物質的に形はあるが、お金はその中身(内容)を得るために購入する。

その点でレンタル店における書籍販売は非常に都合が良い。

話が少しズレてしまったが、同様に個人家電店においてもその取扱い商材に制限を設ける必要などない。

●電商ネットの社長は「ベンチャー商品のマーケティング拠点として、地域に信用がある電気店は役に立つはず」とも言っている。

特に個人家電店の強みとしては地域住人との距離にある。

そこで勝負をしなければ大手に飲み込まれてしまう。

また逆に地域に根ざした店が実現できれば住人の生活部分全てに関与できる。

なぜなら家電は我々消費者の一般生活に欠かせないものだからだ。

販売商材の拡大も一つの生き残り策なのかもしれない。

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 ■□■ 総括

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●百貨店のバイヤーと話をしているとよく聞くことに「仕入れ業者との打ち合わせが多くて…」というものがある。

私はそういう話を聞くたびに「この人はバイヤーの本当の意味がわかってないな」と思ってしまう。

仕入れや業者との打ち合わせがバイヤーの仕事ではない。

本当に一般消費者が欲しいもの、買いたくなるものを探し出してくるのが本当の仕事であるはず。

そういう意味でも電商ネットのように様々なユニークな商材を探し出してくれることは我々にとって購買意欲が高まるのは間違いない。

通り一辺の品揃えではそう誰も振り向かない。

2003年09月08日

専門店の新たな試み

●専門店といえば扱うアイテムは(基本的に)1ジャンルに限られる。

多くのアイテムを品揃えし、隆盛を誇ってきたデパート業界に陰りが出てきた頃から専門店への注目度は上がってきた。

「広く浅い」品揃えでは満足できなくなってきた消費者が「狭くても深い」専門店を支持し始めたのだ。

●しかし時代の流れは早い。

そういった品目を絞り込むことで他との差別化をはかってきた専門店にも、それ以上の特色が求められる時代になったようだ。

その動きの代表的なものが、専門アイテムプラスアルファという考え方。

例えば婦人・紳士服のセレクトショプ「リステア」では全店に音楽CD販売コーナーを設置。

通常のCDショップではなかなか手に入りにくい海外インディーズなどのタイトルを揃える。

●よそでは手に入らないCDを品揃えしているため、これらCD目当てに来店し、本業である衣類をついで買いするという客も増えてきたという。

CD導入の狙いは、店の売上げアップはもちろんのこと、海外商品と並列することでも衣類のイメージ向上も見込める点。

●その他の業種では、低価格メガネを販売するメガネスーパーが店内に化粧品コーナーを展開。

「イタリア素材のカラフルなメガネが似合うのは白い肌」と、美白に効果のある化粧品を販売。

このプランも徐々にクチコミで広がり、化粧品単体での売上げも実に7億円を見込むというから驚きだ。

特に専門知識を必要とする化粧品だけに社員研修にも力を入れている。

●専門店だからといって、必ずしも1アイテムに絞る必要はない。

特に、専門店が別アイテムを品揃えすると、店のアクセントとしては十分にアピール力を持つ。

ただ一つ気を付けたいことは、他アイテムを導入することで専門アイテムの印象が弱まり、あげくの果てに、どちらのアイテムも売上げ減になってしまうということ。

2つのアイテムがお互いを引き立てあい、相乗効果を生むことが最も望ましい。

互いの魅力を相殺してしまう品揃えでは、専門店として何の意味も持たない。

他アイテムを導入することで、その直後は多少なりとも売上げ増が見込めるだろうが、それでも本来の専門店としての1アイテムを貫き通す方が将来的に正解なのかもしれない。

見極めどころだろう。

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 ■□■ 総括

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●今回の事例は、何も専門店に限ったことではないと思う。

より多くの販売アイテムを持つことは、より多くの売上げを上げられるような錯覚を持つようだが、必ずしもそうではない。

特に私のような個人事業者にとってはより多くの選択肢はどれも手つかずになってしまう危険性がある。

新たな販売アイテムを得るときは常に「この全く新しいアイテム導入により、今現在の本業はどういう状況になってしまうのか?」という視点を持つ必要があるだろう。

ちなみに今の私はより狭い分野、特化した分野を模索している。

2003年10月06日

“ちょっとした工夫が”売上げを大きく変える

●コンビニエンスストアと言えば画一的な店舗展開、同一商品が並ぶことから、販促策の差別化が打ち出しにくい業態であるように思われがちだが、あるコンビニチェーンで行われた販促キャンペーンで面白い結果が出たので紹介してみたいと思う。

●対象商品はカップラーメン。

全店、同一商品で期間中にどれだけ売れるかを競うもの。

当初の予想として来店客数が多い店が上位ランクするだろうと思われていたが実際は、ダントツに来店客が多いとは言えない店舗が一位を獲得したという。

その店舗はどのような販促施策でキャンペーン一位を獲得したのだろうか?

●まず店主は、対象商品であるカップラーメンを店頭で一番よく見える場所に陳列した。

もちろんこのくらいのことは他店でも行っている。

違いは商品棚につけられたPOPだった。

しかし、POPを取り付けた店も他にはあった。

では何が違うのか?

他店のPOPには大体において、商品名と価格しか書かれてなかった。

それに対し、キャンペーン一位を獲得した店舗のPOPにはその商品が次に入荷する見込みのないことを書き、この味を体験してみたい人は今買わないと次はない!というメーッセージを盛り込んだのだ。

●このPOPが決定的な勝因であったことは、同キャンペーン二位の店でも、同じPOPが導入された4日目から売上げが一挙に5倍以上に跳ね上がったことからも明確に理解できる。

キャンペーン一位の店主と二位の店主が友人関係にあり、アドバイスを受けたのだという。

●ちなみにキャンペーン三位の店は期間中2割引きで販売することで三位を獲得した。

この現象は非常に面白いと思う。

一つは、販売の工夫に限界はないということ。

画一的な店舗展開をしているコンビニでさえ、ちょっとしたアイデア一つで売上げが大きく異なってくる。

さらにはお客が消費行動を起こす時、その最も効果的な方法が値引きや割引きではないということ。

値引き合戦で陥ってしまった現代のデフレ市場において、少し考えさせられる事例ではなかろうか?

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 ■□■ 総括

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●どのような商品においても言えることだが、お客は“ちょっとした”差で購入商品をAからBへスライドさせる。

もちろん、指名買いの場合はこれにあてはまらないが、同様の商品群の中から一アイテムを選ぶ時、その判断基準はごく些細なことだ。

価格面も、もちろんこの中に含まれるだろうが、それはあくまで一要因にすぎない。

「ここまでは誰でもやっている」というラインがあるのなら、そこからさらに一工夫できるかどうかが、その後の売上げを大きく変動させる。

「よし、これでOK!]と思った瞬間もう一工夫できないか、と常に考える癖を身に付けたいものだ。

2003年10月13日

良いものをより安く

●ロープライス紳士服チェーンが台頭してきた昨今。

価格帯も3プライス(9800円・19800円・29800円)といった“わかりやすい”ことが若者を中心とする消費者にうけている。

私も何度か利用したことがあるが、店内は清潔感がただよい、価格別に棚分けされているので、いちいち値札を確認する手間が省ける。

ならば、もっと利用性の高いショップは考えられないだろうか?

●紳士服チェーンの主力商品はやはり何といっても「スーツ」。

シャツやネクタイはあくまで二次的商品となるだろう。

しかし東京にある「メーカーズシャツ鎌倉」は、そのシャツを専門アイテムとして10年前、コンビニの2階にわずか17坪の店をオープンさせた。

価格帯は最もわかりやすい4900円のワンプライスだ。

●店は順調に売上げを伸ばし、今では丸ビルに出店など直営店7店舗のほか、ネットショップやフランチャイズ制も導入。

今年の売上げは直営店のみで10億円を越える。

なぜシャツだけでそれほど売れるのだろうか?

取り扱いアイテムであるシャツの販売数量は年間で20万枚を突破するという。

●先にも述べたようにロープライスチェーンが台頭してきた今では4900円均一のシャツ専門店といっても決して珍しくはなくなってきた。

それでもそこに明確な販売理由とビジョンがあるから、約75%の割合で客はリピーターとして再来店する。

その理由とビジョンとは?

●まず価格と品質のバランスを見て「こんなに良いものはない!」とお客が驚けば、当然のごとくその商品を買っていくという。

また扱う商品群も時代性を反映したものを常に提供することで、客は安心してリピーターになる。

この要素をふまえた上で「自社生産」を実施しているのだ。

●広く市場に出回っている大量生産のシャツとは違い、「ここでしか買えない」自社生産商品が4900円であれば、それだけで安値感はある。

この4900円という価格も、1万円で2枚買えるという「求めやすさ」が第一の理由。

同時にワンプライス策は大きなコスト削減にもつながるという。

まず値札がいらないし、レジでの打ち間違いもほとんどない。

伝票や棚卸しも省略化できるし、何よりワンプライスだから値下げを求める声が出にくい。

ワンプライス戦略は客のみならず、販売会社にとってもメリットの多い商法だと言える。

●「本当に良いものをより安く」よく耳にする言葉だが、実際に実践できているところがどのくらいあるだろうか?

本当に良いシャツを着れば、職場や酒の席で評判が良かったり、誉められたりする。

ここまでくればお客は店のファンというよりも、信者に近い意識を持つという。

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 ■□■ 総括

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●不況においてあらゆる商品の値段が下がっているが、ここに大きな落とし穴があることに注意してほしい。

値を下げれば当然なにかしらの生産コストを下げなければならない。

その下げる部分が自社内での努力によるものであれば問題ないがそのまま商品の品質低下を招くと、悪循環に陥る。

「売れないから値を下げる」→「値が下がるから品質を下げる」→「品質が下がるからまた売れなくなる」といった具合に。

お客の視点はどこにあるのか?

メーカーズシャツ鎌倉が推進している「こんなに良いもの」が安いことに魅力を感じるのがお客。

「良いものをより安く」当り前のように使われてきたこのフレーズを今一度吟味してはいかがだろうか?

2003年11月10日

高齢化社会におけるビジネスモデル

●今の日本は高齢化社会へと突き進んでいる。

この状況を見込んで、シニア世代をターゲットとしたビジネスも多様化してきた。

しかし実際には多くの企業が、高齢化にともなう経済の変化を他人事と真剣には受けとめていない。

「我々の販売する商品はシニア向けではないから。」

といった理由だけで、この現象を見過ごしていれば、いずれ売上げ減につながることは明白だ。

なぜならシニア以外の世代の絶対数が間違いなく減っていくから。

シニアに目を向けるか、もしくは予想できる売上げ減に対する対策を準備するか。

いずれにしても日本の高齢化現象は避けて通れない社会問題だといえる。

●東京の所沢ニュータウンにある電器店『フジデン』では、早くから高齢者を直視した販促活動に力を入れている。

力を入れている、というよりも入れざるを得ないという表現がピッタリか。

なぜなら店舗を構える所沢ニュータウン自体が高齢化が急激に進んでいるから。

もともと林だったこの一体の開発が始まったのが1970年。

少し前までは地域住人の多くは、大企業の幹部クラスが多かったのだが、彼らがリタイアし最近では高齢地域化しているという。

●また、店の商圏内には大型の家電量販店が進出。

残された道は「高齢者を直視する」ことしかなかったのかもしれない。

そこで同社は、まず手始めに高い所の蛍光灯や電球の交換、インターネットの接続といった高齢者が苦手とする分野を、ほぼ原価すれすれ(利益なし)で大々的に告知し、引き受けることにした。

●店は毎週水曜日が休みだが、修理に関しては毎日対応した。

夜遅くでももちろんOK。

店と住居が一緒ということもあり迅速に対応できる強みは、大型店には真似出来ないことだろう。

しかしエリア的には限界もある。

そこで、車で5〜6分(半径1.5〜2km内)に絞り、各戸に「蛍光灯取り替え(工賃)無料!」とうたったチラシを徹底的にポスティング。

店から近いエリアの客を重点的に獲得する作戦に出た。

●蛍光灯や電球の交換をほぼ無料で受けていたのでは、働けど働けど利益は出ないのでは?

この作戦の真の目的は利益ではなく、客と接することにあった。

電球一個の交換でも100%の笑顔で感謝し、客に接する。

当然客との接触時間が生まれるわけだから、そこでコミュニケーションをはかり、絆を築く。

もちろん他の電化製品の調子なども伺うし、洗面ユニットなどの高額商品のパンフレットなども手渡す。

押しつけはしないが、接する度にちょっとしたアピールをすることで、必要なときには声をかけてもらえるという。

それも全て電球交換の時に芽生えた親近感が後押ししているのは間違いない。

根気のいる作戦だが、これからの高齢化社会における一つのビジネスモデルなのかもしれない。

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 ■□■ 総括

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●販促における基本要素として「入口部分の障壁をとりのぞいてあげる」お手本のような事例だ。

客は最初から高額商品をつきつけられても二の足を踏む。

しかし、安い価格でそういったストレスを払拭することで、客との接点を持つことができる。

接点ができれば後は店のファンになってもらえるよう努める。
 
うまくコミュニケーションがとれれば高額商品を購入していただける可能性もでてくる。

この方法で気をつけなければならないことは、これを悪用し、一気に信用を失ってはならないということ。

上お得意様への階段を少しずつ昇っていただける気配りが必要となるだろう。

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