個人経営の自転車屋さん物語A
●前回の続きとして「個人経営の自転車屋さん」の話を進めていこう。
同店のサービスには他にも多くのものがあり、例えば1ドル(約120円)以下の商品は全て無料とした。
それを年内のコストに置き換えると約100ドル(1万2千円)という数字が出てきた。
この程度の額で客から長期にわたる信頼を得られるのであれば安いものという考え。
様々な広告などに比べても断然コストは安く抑えられる上、広告以上の効果が得られたという。
●「30日テスト走行」というものもある。
これは30日間、実際に自転車に乗った後で、気に入らなければ他の種類のものと交換できるというもの。
また顧客管理も徹底している。
POSを利用したものだが例えばメーカー等から割引商品が入ったり、思わぬ在庫が出てしまった場合など、どの商品をどの客に連絡すればいいかが全て把握されている。
例えばLサイズのバイクショーツの在庫が残った場合、過去にLサイズの自転車を買った人全員に割引券付きのDMを送ったり、3年前にベビーシートを買った所は子供用自転車のDMを送付するなど。
●店内にはコーヒーを無料で飲むことができるカウンターが設置されてある。
客は買物ついでや修理の待ち時間の間に本格派のコーヒーを楽しむことができる。
他に、社員の士気を高める意味合いから年に1度店を完全に閉めて1日だけ社員旅行に行くという。
もし、この日に店が閉まっていることで迷惑がかかった場合には、次回購入時に10%の値引きをするという。
店の休みまで販促的に利用するのだからすごいの一言。
●それまで同店の競合相手であった店が、倒産した場合、競合店の電話先にもある仕掛けをしている。
その店は閉店したことと併せて、引き続き自転車に関することはこちらまでというアナウンスを流すのだ。
このコストは月に200ドル程度で可能だという。
●同店は徹底したサービス業を展開し、今では全米で最大の販売会社へと成長した。
冒頭(前回)でも話したが、近所に大型店が進出してきたからといってその全ての面において“不利”になる考え方はどうも正しくないようだ。
個人ならではの様々なアイデアで大型店以上の企業へと成長した自転車屋さん物語だった。











