閉鎖工場での営業
●昼時、ビジネス街を歩いていると、弁当屋さんの姿をよく目にする。
ビジネスマンにとっては特に社員食堂がない場合など、どうしても外食が増えるだろう。
しかし外食は一般的に高く、待ち時間もかかる。
その点、宅配弁当は正午にはぴったりと会社に到着しており、なおかつ安い。
大企業との取引ともなると、300円代くらいまで値が下がることもままある。
そんな弁当屋さんも店舗型と宅配型に分かれる。
店舗型ともなると、その立地条件が重要になってくる。
ビジネス街の中心地にあるかどうか、車の客にとっては車が停めやすい場所にあるかどうか、内装とともに外装は清潔感を感じられ、見た目にも弁当屋さんとしてのわかりやすさなどが求められてくる。
●話は変わるが、この不況において各地の工場閉鎖のニュースをよく耳にする。
今回紹介する社長も同様に工場閉鎖に追い込まれた。
残されたものは今後可動することのない機械が散乱する工場のみ。
ここで彼は工場の一角を利用し弁当屋を開店することになる。
立地条件も何もあったものではない。
しかし自ら厨房に立ち、「工場の中の弁当屋」ということで思わぬ人気を得ることになる。
そして、遂には日々の売上げが20万円を超える。
●彼はさらに田舎の中にポツンとある別の閉鎖工場を利用し、ディスカウントショップも開店。
これも消費者に受け入れられ、大ヒットしたという。
まさにルール無視のビジネスである。
そこに開業マニュアルも何もない。
しかし、消費者には受けたのだ。
感性で勝負した成功例といえる。
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■□■ 総括
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●消費者の心理面としてはどうなのだろうか?
「工場の中の弁当屋なんて私は行かないわ」と高慢に考えている消費者もいるだろうが、大多数は「ちょっと面白そう」なんて感覚で来店するのだろう。
よく考えてみたら日本人の大多数は「自分は中流階級」と考えているのだから、きらびやかな装飾ばかりが“売れるため”の武器ともいえないのかもしれない。
居酒屋などでも「あそこ汚いけど美味いんだよ!」て声をたまに聞く。
「汚い」が料理の味を引き立ててさえいるような言い回しだ。
これは販売促進においても同様の現象が考えられるのではなかろうか?
上質な紙を使ったフルカラーのきれいなイメージチラシを打てば売れるってもんじゃない。
もちろん中にはイメージ重視の業態もあるが、特に最近の主婦は大変利口な人が多く、近くにある2つのスーパーのチラシのうち(カラーよりも)2色刷りの方を選んで来店している人もいるほど。
印刷経費が安い分、売り値も安いはずという考えである。
金をかけることが最高の販売戦略とはいえないようだ。











