営業マンの切り口

2001年12月28日号

●よく飛び込み営業が来た時に必ず思うことがある。

「はやく話を終わらせてくれないかなあ」や「いくら話をしても買うつもりはないのに」
といったマイナスイメージ。

しかし営業する側にとっては自社商品を購入してほしいと必死である。

必死であればあるほど、それが緊迫感に変わってしまい、良い商品も良く思えなくなってしまう。

営業マンが最終目標としることは何か?

それは自社商品を購入してほしいということ。

それなら、買う側にとってその商品を買うに至る心理的プロセスを逆に追ってみたいと思う。

●「他社商品を買う」ためには、その商品の良さや魅力を充分に理解しなければならない。

十分に理解するためには説明を聞く姿勢(気持ち)を持たなければならない。

説明を聞く状態に心理面を持っていくにはその営業マンへの興味や信頼感が生まれなければならないだろう。

なら答えはカンタンだ。

まず自社商品を売るための第1ステップは自分自身へ興味を持ってもらうことであり、信頼感を抱いてもらうということになる。

そしてそのことはほぼ商品販売に成功したといってもいいくらい重要なポイントといえる。

●信頼を得るにはある程度時間という要素も必要である。

では、“興味”という部分についてはどうだろう?

いくつか方法はあるが、最もポピュラーな方法に相手をおしゃべりにさせるという方法がある。

人間なんてものは基本的におしゃべりな生物、特に自分の好きなものや得意分野に関しては話をしたがる。

まずは、プロ野球や社会情勢などごく一般的な話を振ってみる。

いくつか一般的な話題を振るとどれか1つくらい引っかかってくるものだ。

例えば「来年のジャイアンツはどうですかねー」という問いに対し相手が乗ってきたら、その話からジャイアンツファンかアンチジャイアンツかをすぐに見極め、相手と同意するような話に持っていく。

これだけで「この人は話がわかる人」という印象を少なからず持つ。

つまり「私とあなたは同じ考えを持っている」と思わせることで興味を抱かせる。

●また相手が社長とかになると大抵ゴルフや高級な趣味があるはず。

この手の人達に対しては

「社長は○○をしてるのですか?へー、驚きですね。やっぱり違うなあ」

と相手の自尊心をくすぐるような話に持っていく。

女性担当者なども誉められることに対しては弱い場合が多い。

いわゆる聞き上手というヤツを演じるのだ。

「いや、オレは自分の本当の姿で勝負したい!おべっかなんて・・・」

と思ってる人もいるだろうが、これも作戦の1つ。

おべっかを言うことでお金が減るわけでもない。

プロの営業なんだからプロ営業という役者を演じればいい。

それで商品が売れるのならカッコいいと思う。

●相手が話をする糸口が見えたら、そのスキをついて相手の悩みや心配事に話を持っていければしめたもの。

その段階に入ると相手は最後に必ず「実はね」というセリフを用いる。

「実はね」の先にある言葉はその人の本音だと思う。

「実はね」がでれば客が自分に対して信頼感を持ったことになる。

そして最後に「説得」という作業に入る。

この段階でもこちらがペラペラ話をするのではなく聞き上手が生きてくる。

真の説得とはこちらが懸命に説明することではなく、相手をこちらの領域に誘い込むこと。

「押す」ではなく「引く」、「引きずり込む」といった感じ。

例えば相手の話に対する相づちも1度1度異なるセリフを使う。

「そうですか?!」「なるほど」「知りませんでした」など。

相手はどんどんこちらの領域に入ってくるものだ。

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 ■□■ 総括

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●最後にこれは人によって異なると思うが、私の場合、会ったその日に業務の説明をするのは極力避けている。

「本日はアポだけとりにきました」として、二度目に説明をする。

人間、初対面の相手よりわずかでも二度目(1度会った人)になると、警戒心が極端に緩和されるようだ。

二度目に「この間はどうも」と言いながら話す。

しかもキチンとしたアポイントが取れてるわけだから、相手も仕事の一環として会うというスタンスができてる。

営業って難しいけど心理ゲームのようで時々面白いなあと思う。

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